ホリスティック

ホリスティック医学(Holistic Medicine)とは人間まるごとを対象とする医学です。部分を観るに急なあまり全体を観ることを忘れてしまった西洋医学に対する反省あるいは 批判から1960年代のアメリカ西海岸に生まれたと言われています。

ホリスティックの語源はギリシャ語のホロス(Holos)という言葉です。ここから波生した言葉にWhole(全体の)、Holy(神聖な)、Health(健康)などがあるというから、ホロスの概念の輪郭は自ら見えて来るというものでしょう。

つまり、空間的にとらえれば、からだ、こころ、いのちの人間まるごとを、そっくりそのままとらえるのがホリスティック医学であり、がんのような人間まるごとの病にはホリスティック医学で対処するしかないと言えます。

一方、時間的にとらえれば、人間まるごとであるから、病というステージにとどまらず、生老病死すべてのステージが対象になってきます。
言うなれば医療と養生の統合であります。その上で患者さん、また関わるすべての当事者がその生涯を通じて人間の尊厳を保ちつづけることをサポートするのがホリスティック医学の本文です。そしてすべての当事者が、この世で生と死の統合を果たすことこそ、ホリスティック医学の窮極なのであります。